十日町フノリそば

 十日町地方は古くは小麦の栽培が行われておらず、そばのつなぎ
にはもっぱら、ヤマゴボウ(オヤマボクチ)や自然薯じねんじょを使っていた。
 この地方は織物の産地であったため、織物の糸に強いりを
かけるフノリ(布乃利)を使っていて、それをそばのつなぎに使った
フノリそばが誕生した。

 今回訪れたこの店では、このフノリつなぎのそばを木の器に入れて
出す「へぎそば」を商品名にしていた。
 へぎとは木を剥いだ板を折敷おしきにしたもので、その中に絹糸の束に似
せた形に手繰り盛りにしている。

店の前にあった越後三山の写真店の看板 元祖布乃利つなぎ へぎそば
木の折敷に絹糸の束に似せた形で
手繰り盛り
へぎそば
重箱風のへぎに盛り付けフノリとその説明:ワカメや昆布等の海藻類
とは育つ場所が異なり、海の干満線間岩礁に
生育する、干潮時は光合成ができる
絹糸の束をかせ繰りしたものを
おかぜと呼んだ
ハナフノリ、フクロフノリ、マフノリなどの
種で食用とされるが、糊の原料、漆喰、織物
の糊付け、整髪料に利用されていた 

 そばのつなぎが珍しくて、飯山市の「富倉のオヤマボクチそば」を掲載したが、「十日町市のフノリそば」もそれに劣らず珍しかったので取り上げた。いずれも千曲川・信濃川水系にあり、しかも両者の距離は40㎞ほどしか離れていない中で、小麦が採れなかったための知恵に驚かされる。

たまたま六日町から峠を越えて十日町に向かうときに展望した、越後三山から巻機山方面

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